フランス旅行記〜プロローグ〜

2018年も残すところ1ヶ月。
そういえば、フランスに旅行したのは5ヶ月も前のこと。
1週間のフランス旅行より帰国してからバタバタと引っ越しやライブやツアーなど、フッとロウソクの火を消すようなスピードで過ぎ去ってしまった。

 

そして、気づけば12月。
今更感もあるが、今回の旅は面白いことが沢山あったので、2018年が終わってしまう前に今月は旅行話を少しずつブログに書いていきたいと思う。

予定(あくまでも予定!)では・・・

 

などなどを書きたいと思っています。


その他、将来自分の記憶力が怪しくなった時に若かりし頃の出来事を思い出せるようにというつもりで(数十年後インターネットというものは一体どうなっているのだろうか)、思い出せる限り書きたいと思う。

 

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■フランス旅行記「プロローグ 〜入国!〜」

 

2018年6月30日夕方17時にパリ シャルル・ド・ゴール空港に到着!

 

この日はちょうどサッカーW杯「フランス VS アルゼンチン」戦の日だった。

 

しかも飛行機が到着した時は、ちょうど前半戦終了の直後。
得点は1−1と接戦の模様。(今回はエールフランス航空だったが、飛行機が空港に着陸して出口の扉が開くまでの時間に、機長が乗客へ試合の経過模様をアナウンスしてくれるというサービスがあった!)


驚いたのが、入国審査のゲートまで行くと、ゲート職員がなんとスマホを片手に試合中継を見ながら仕事をしているではないかっ!!

 

空港職員がそれぞれの持ち場で「Go!! Go!!! Goooooo!!!」と拳を握り雄叫びをあげながら、仕事そっちのけにサッカー観戦に夢中だ。

 

さすがフランス人というか、なんというか・・・

 

一方、私は「何の目的で来たのか?」とか聞かれた時にちゃんと答えられるか、怪しい奴だと思われないか、など様々な心配事が頭をよぎり凄くドキドキしていた。

 

そして、いざ入国審査のゲートまでやって来た。

 

私 「ボンジュール」

職員「・・・ドンッ(スタンプ音)」

私 「・・・・・・(汗)」

職員「・・・(首で行って良いぞというジェスチャー)」

私 「メ、、めるし〜・・・」

 

ゲート職員の目は一瞬私を目視するも、すぐにスマホに目を戻し、判子だけドンと押す始末。

 

「こっちはフランス国民としてのプライドがかかった試合なんだ!ボーッと立ち止まってないで、とっとと進んで入国しやがれ」といった所だろうか。

 

予想をはるかに上回るあっけない入国審査に、拍子抜けをしながら、無事入国!

 

きっと普段はしっかり仕事をしているであろうが、いつ怪しい入国者が入ってくるか分からない緊張感漂う現場スタッフでもここまでサッカーに夢中になっているとは、それだけサッカーというスポーツはフランスにおいて一番人気の国民的スポーツなのだろう。

 

仕事よりも自分の時間や幸福度を大切にすると言われているフランス人らしさというものを見た気がする。

 

さて、ゲートを出てからも、預け荷物が出てくるまでに、空港内のいたる場所でサッカーのライブ中継をスマホタブレットなどで見守っている。

 

気前が良いのか、画面を覗き込んでも嫌な顔をしないといった寛容さは、フランスの建国理念である「自由・平等・友愛」から来るものなのか。はて。。。

 

また別の荷物待ちの人が出口との境界線となっている透明の壁にもたれながらタブレット画面を見ていると、壁の外にいるお出迎えで誰かを待っている別の人が「一緒にその画面見せてくれ」的なジェスチャーを送り、知らない人同士が一つのタブレット画面に向かって熱い声援を送りながら見ていた。

日本だったら「勝手に覗くな、あっち行け、俺が楽しんでいるんだ」と画面を隠されてしまいそうである。

 

そんなこんなで無事にシャルル・ド・ゴール空港へ降り立った。

 

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モンパルナスまでシャトルバスに乗る。

時刻は19:30。気温は34℃。

日差しは暑いが、湿度が低いので日陰は心地よい。

 

7月前後のパリは白夜なので、夜の22時くらいにようやく夕方を迎える。

前回パリに行った時は冬だったので、人生で初めての白夜を体験。

 

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PM20:30頃のモンパルナス周辺。

 

日本の夏も22時くらいまで明るかったら良いのになぁ。

 

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建物好きにはたまらないパリの建築物

 

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パリでは洗濯物を外に干すことは禁止されているようだ。統一感のある建物はずっと見ていても飽きない。

 

着いた初日はこの白夜を目一杯楽しんでみたくなり、散歩しながらサンミッシェルの近くにあるLe Petit Jounalへニューオリンズジャズを聴きに行った。

 

お店に入り地下へ降りると、ご機嫌な音楽が聞こえてくる。

客層はやや高めだが、店内は老若男女でほぼ満席状態だった。

きっとこのお店やバンドや音楽などといった思い出と共に年を重ねて来たのだろう。

 

店内は食事を楽しむ人、音楽に耳を傾ける人、お互いに見つめ合いながら愛を育むカップル(ヒューヒュー)など、それぞれにこの空間と時間を楽しんでいる。

 

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サン=ミッシェルにあるライブハウス「Le Petit Journal(プティ・ジャーナル)」

 

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1920年代のKing Oliverのナンバーを中心に演奏していた。

 

クラリネットのAlainさんはスウィング感もごきげんで、音の味もコース料理のように様々な甘味・辛味・渋味・酸味・コク・キレなどを絶妙に混ざり合わせながらお客さんの耳に提供する素晴らしいプレイヤー。そしてとてもジェントルマン。

 

クリニャンクールに自身が経営するレコードショップを持っていて、後日遊びに行ったりしたので、Alainさんのお話はまた後日!

 

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以外と長くなってしまったプロローグ編。

 

次回はステファン・グラッペリのお墓までの行き方について書きたいと思います!

 

 

 

■余談「バイオリンケース機内持ち込み問題」

余談だが、近年飛行機に持ち込める楽器ケースのサイズ厳しくなり、ちょうどバイオリンケースは、ケースの形状によってサイズオーバーをしてしまうことがある。

 

角形ケースは完全にアウトだが、ひょうたん型ケースは、係員のメジャーを場所によって差異が発生する。

私は今回、東洋のULシェルRを使用した。

www.stringscase.com

 

以前使っていたEastmanのファイバーケース(旧モデル)は国内便でも空港職員が、ある人はOKと言ったり、ある人が測るとダメと言われたりしたことがある。

 

大手航空会社は専用の持ち込みケースがあるが、LCCは専用ケースが無いのでNGと言われてしまうと預け荷物になりかねない。

 

ギターほどのサイズなら最初から機内持ち込みというつもりもなくなるので、パッキンを丁寧にするだろうが、バイオリンはなかなかそうもいかない。NGと言われた場合は「いつも手荷物にさせてもらっています」ととりあえず言ってみると良いかも。

 

今回もサイズ的にギリギリだし、エールフランス航空は初めてだし大丈夫かなぁ〜と思っていたが、さすが芸術の国フランスの航空会社。

エールフランス航空はバイオリンのケースサイズを測ることもない。(あまり多くの航空会社を知らないが・・・)

 

そういえば、フランス共和国の文化予算は日本の10倍と言われている。

国が芸術文化を守り、普及や啓発を努めているだけあって「それバイオリンでしょ、そのケースなら測るまでもないわ、危険物が入っているかどうかは後でX線通せば分かることだから」といった感じだ。(まぁ、それが直接関係あるのかは分からないが・・・)

 

手持ち部分に貼られる異常にバラバラに取れるシールも付けられることはなく、逆に心配になりこちらから「あのシールとか貼らないんですか?」とついつい聞いてしまった。。

 

 

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宿について、バイオリンの無事を確認!